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木材不足で家が建てられない?身近に迫る”ウッドショック”とは ~住宅コラム vol.03

こんにちは、SHIN HOME です (。・ᴗ・。)!
今回は皆様に、 豆知識第3弾をご紹介したいと思います。

≫木材不足で家が建てられない?身近に迫る“ウッドショック”とは…!

 

世界的な木材不足「ウッドショック」の背景

新型コロナウイルスは、身の回りだけでなく世界中で様々な影響を及ぼしており、
それは住宅産業でも重大な事態となっています。
2021年3月頃より騒がれ始めている、輸入木材不足に基づく木材価格の高騰は、
かつての“オイルショック”になぞらえて、「ウッドショック」と呼ばれています。

その背景には、新型コロナウイルスが大きく影響しています。
各国で金融緩和策を講じたり、アメリカや中国などの一戸建て住宅需要の増加、
また、巣籠需要による木工DIYへの注目などもあり、
世界的に木材が不足するといった事態となっています。
さらに中国によるコンテナの買い占めで、コンテナ流れが中国とアメリカ航路に集中していることで、
ヨーロッパから日本へのコンテナが確保できず、運賃の大幅上昇につながっているのです。

国内林業の衰退が激しい現在、日本の木材自給率は4割弱程度しかなく、
残り6割強を輸入材に頼っています。
結果、輸入材が調達しにくくなり、日本では深刻な“ウッドショック”が生じてしまっているのです。

 

ウッドショックは特に梁に影響を与えている

木材は、木造住宅の主に柱と梁(柱と柱を繋ぐ横架材のこと)に利用されています。
梁は構造的に強度の強い材料が求められますが、
国産の木材は梁に適したものが少ないため、梁の多くは輸入材に頼っている状況にあります。
梁の材料としては、米松製材やレッドウッド集成材と呼ばれる木材を輸入して用いることが多いのですが、
ウッドショックでは、特に米松製材やレッドウッド集成材の価格高騰が住宅市場に影響を与えています。

 

現在、住宅を検討している人の懸念事項は

木造住宅であっても建物の価格は木材だけで決まっているわけではありません。
住宅は、基礎や屋根、壁、内外装の仕上材の他、電気や空調、給排水の設備も加わった形で構成されています。
木材の価格の占める割合は、住宅価格全体のうち1割程度とされており、
その1割を構成する部分が上がるというイメージになります。

よって、ウッドショックといっても、住宅価格が極端に高騰していくわけではなく、
家が購入できなくなるような混乱は起きないものと想定されます。

その中で、もっとも大きな影響になると考えられているのは建築工期のズレです。
また、建築価格の高騰も視野に入れて検討する必要があります。
時期、価格に大きく影響がない場合でも、想定していた木材を使えない…といった事態も考えられるため、
予定通りの家づくりができない場合に備えた検討を進めなければなりません。

 

家づくりは急ぐべき?施主がとるべき行動は

この先の明確な見通しは誰にも立てられないことから、
情報収集を怠らず、都度の状況に合わせた最適な選択をする必要があります。
そもそもウッドショック以前から国内の建築費はもともと上昇傾向にあり、
昨今の建築費の上昇は、ウッドショックのように材料費の高騰ではなく建築業界の人手不足が原因となっており、
原因が一過性の問題ではありません。
そのため、仮にウッドショックが終わったとしても建築費の高騰は続くと考えられています。
ここ数年、建築費は「今年が一番安い」という状況が続いており、
ウッドショック後に建築費が下がることは期待しにくい現状です。
そのため、直近で検討してる方は今後の値上げを見越して早めの決断をした方が良いのかもしれません。

 

いずれにせよ、新型コロナウイルスの影響の範囲は計り知れず、次々に新たな懸念が生まれています。
しかしこれまでに様々な商品や資材等が「不足する」と騒ぎになったことがありましたが、
いずれも中長期的には解決したり、代替策が見出されたりして最悪の事態は避けられています。
“ウッドショック”が最終的にどのような形に落ち着くかは誰にもわかりません。

とにかく焦らず、冷静に、客観的に情報収集に務めましょう

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